「8/1だから1本ぐらい府中で映画を見ようかと思った」
「候補は?」
「ポケモンにするかインクレディブル・ファミリーにするか迷った。当初73ぐらいでポケモンの方が見たかったが、時間的に都合が良かったし、映像技術も見たかったし、赤ちゃんというテーマが未来のミライともかぶるのでインクレディブル・ファミリーを見ることにした。この時点で期待度は37ぐらいに逆転していた」
「実際に見てどうだった?」
「ごめん。間違ってた」
「何が間違ってたの?」
「この映画に流れる濃厚なサンダーバード感。これは是非見るべき映画だった」
「濃厚なサンダーバード感とは?」
「スパイアクション風のBGMは実はサンダーバードに似ている。そして、頭が大きい人形等身のキャラクター。暴走する列車や客船を阻止する展開。洗脳。ブラウン管が出てくるレトロ感ある未来メカ。更に何よりファミリーという点が大きい。家族構成は違うが、ともかくファミリーの映画だ」
「それだけ?」
「最初に出てくるメカがドリル地中メカで、ジェットモグラ風。そして、エンディングの最後に出てくるのもジェットモグラ。まさにそれが狙い目だろう」
「それが分からないと楽しめないの?」
「そんなことはない。十分に、インクレディブル・ファミリーとして面白い」
「じゃあ、なぜサンダーバード感?」
「おそらく、インクレディブル・ファミリーはファミリーの映画であるから、ファミリーつながりでサンダーバード感を入れたのだと思うよ。分かったかね、スコット」
「はい、パパ」
「最後に登場する客船は水中翼船。水の中にのぞき窓があるが、水中翼で船体が持ち上がると、海面を見下ろす感じのキャビンになる。この感じはスカイシップ1っぽく感じられたよ」
「じゃあさ。映画としての見どころはどうだ?」
「バラバラだった家族が最後に一つになるのは、話として良いし、育児にボロボロになる父親も良かった。それから赤ん坊がジョーカーとして機能して、何が起こるか分からないことも物語的に良かったと思うよ」
「面白かったわけだね」
「良く出来ていた」
「じゃあさ。未来のミライとの比較は?」
「似ているのは、子育てにボロボロになる親……ぐらいかな。共通点は。かなり狙い目は違う感じだった」
「見て良かった?」
「非常に良かった」